ヴィリー・タイバーは「祭事」で何を演出するのか
追記2017/11/10
最新99話を見て、ヴィリーの演出に関して別の考えが浮かびました。
良かったら見てみてください↓
さてヴィリー・タイバーである。
彼は一体何を企んでいるのだろう。
それを考察するために、今回ガビのこのセリフから始めてみようと思う↓
「進撃の巨人」98話より
ウドが言うように、普通に考えれば確かにこんなことが起きうるハズはない。
だが。
もし本当に起こるとしたら?
以下の2つの条件が満たされれば、意外にいけるのではないか↓
- マーレへの憎しみが解消される
- 始祖奪還が世界中の利益になる
1.マーレへの憎しみが解消される
ヴィリーが言うように、マーレは巨人の力を使って世界を虐げてきた。
自分たちの手はほぼ汚さず。巨人という悪魔を使って。
虐げられてきた憎しみを解消するなど、もちろん容易なことではない。
が、例えば。
マーレ人たちが自らの命を賭けて始祖奪還に向かうとしたらどうだろうか。
そう。
マガトが訴える「マーレ人の徴兵制復活」である↓
「進撃の巨人」97話より
もちろんコレだけでマーレへの憎しみが解消されるなどということはないだろう。
だがもし始祖奪還が世界中の利益になることだとしたら?
世界中の利益になることに対し、マーレ人たちが代表して命を賭けるのだ。
解消とまではいかなくても、憎しみを和らげることはできるかもしれない。
ということで次の条件「始祖奪還が世界中の利益になる」である。
2.始祖奪還が世界中の利益になる
そもそもの話だが、仮にマーレが始祖奪還に成功したところでマーレ以外の国にとっての脅威は特に変わらない。
だって始祖の持ち主がパラディ島の悪魔からマーレに変わるだけだし……
マーレが始祖を悪用して攻めてくるかもしれないし……
このまま時間が経てば巨人を圧倒するほどの兵力を持てることはほぼ確実なのに、ここでパラディ島をいたずらに刺激するなんてナンセンスだし……
だからこそ偉大な演出家による物語が必要なのだ。
演出家ヴィリーがどのようにして世界を味方につけようとしているのか、正直なところまだ何の確信もない。
だが妄想ならできる。
例えば。
宴の席に差し出された赤ワインに、穢れた血が入っていたとしたら↓
「進撃の巨人」98話より
皮肉にも本当に「血が臭っていた」としたら、世界の要人たちの体内にはすべからくユミルの民の血が入ったことになる。
さて。
ユミルの民の血が入った世界の要人たちに対し、もし始祖の巨人がその能力を発揮したらどうなるだろう。
世界の要人たちもまた無垢な巨人となり、始祖の巨人の意のままに操られるのではないだろうか↓
「進撃の巨人」92話より
もちろん少しの血液が入っただけで、非ユミルの民が巨人化するのかどうかは分からない。
しかしたとえソレがウソだったとしても、信じ込ませることは可能なのではないか。
そう、戦槌の巨人とともに世界の記憶を紡いできた演出家の力によって↓
「進撃の巨人」97話より
世界の要人たちにとって、自分が「穢れた巨人」になるなど考えるだけでおぞましいだろう。
そして彼らが「穢れた巨人」にならないためには、始祖の巨人の能力を完全に封じ込めるしかないのだ。
奪還後の始祖を受け持つのは、もちろんタイバー家だろう。
タイバー家には「巨人の力を一切使ってこなかった」という確固たる実績がある。
これまで同様、タイバー家は巨人の力を一切使わないことを誓う。
これで世界中が始祖奪還を応援することになる。
ちなみに。
私はタイバー家にもフリッツ王家の血が入っていると考えている。
「フリッツ王家の血がないと始祖の力を存分に引き出せない」ことは、恐らくマーレ意外の国にも広く知られているだろう。
ならばこれからヴィリーによって繰り広げられる舞台では、これまでの世界の記憶とともにタイバー家が王家の血を引いているという事実(かどうかは分からないが)も明かされるのではないだろうか。
ヴィリーが言う「全て」の内容がとても楽しみです。
「進撃の巨人」97話より