「進撃の巨人」の謎が分かった

【a.k.a. 進撃の巨人 ネタバレ考察マガジン】 考察が正しければ、ネタバレになってしまいます。ご注意ください。

進撃の巨人の結末が、すでに描かれていると言える理由

 

 

先日、「進撃の巨人ももう終わっちゃうのか」なんて思いつつ、懐かしみながら1話からざっと読み返してみたんですね。

そしたら、「あれ?進撃の巨人の結末って、すでに描かれているんじゃない?」と思ったわけです。

今(マーレ編あたりから)のエレンの言動って、他の登場人物(主には104期ユミルとエルヴィンあたり)を含めたこれまでのエピソードの総まとめじゃないかなと。

 

ということで、進撃の巨人の結末がどうなるかの予想を簡単につぶやいた後、なぜそう言えるのかの理由を詳しく書いてみたいと思います。

 

 

【目次】

 

 

進撃の巨人の結末はこんな感じ

 

 

進撃の巨人の簡単な結末予想については、ちょうど今日ツイッターでつぶやいたばかりなので、そのまま載せますね。

 

 

はい。

では詳しく書いていきます。

 

 

エレンとユミルの「自由」

 

 

エレンと言えば「自由」ですよね。

これは反論のないところだと思います。

エレンは生まれながらにして、自由の化け物なわけです

(余談ですが、カール・フリッツは平和の化け物でした)。

 

 

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「進撃の巨人」25話より

 

 

 自由と一言でいっても、自由のイメージって人によって微妙に違ったりしますよね。

でも、進撃の巨人で描かれている自由は明確です。

なぜなら、104期ユミルの存在があるから。

 

 

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「進撃の巨人」89話より

 

 

104期ユミルと言えば、不自由から自由へと生まれ変わったキャラクターですよね。

ダイエットのビフォー・アフターみたいに分かりやすい。

このユミルの生き様を振り返ることで、マーレ編あたりからのエレンの行動がとてもクリアに見えるのではないかと思うのです。

 

ちなみに。

余談ですが、104期ではなく始祖の方のユミルは不自由の象徴ですよね。

例えば↓の「みんなのために死んであげた」なんかは、ビフォーの104期ユミルと始祖ユミルがかぶるところだったりします。

 

 

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「進撃の巨人」40話より

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「進撃の巨人」122話より

 

 

話がそれました、戻しますね。

ということで、マーレ編あたりからのエレンを、104期ユミルと重ねあわせて見てみます。

 

 

エレンは、始祖ユミルを見つけてしまった

 

 

104期ユミルの目的は、なんと言ってもクリスタ(ヒストリア)を守ることですよね。

一方エレンの目的は、ミカサやアルミンを始めとする104期の仲間たちを守ることです。

 

 

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「進撃の巨人」108話より

 

 

104期の仲間たちが大事。

ところがエレンは見つけてしまいます。

始祖ユミルを。

104期ユミルがベルトルトを見つけてしまったように。

 

 

 

 

おそらくエレンは見たのでしょう。

始祖ユミルの記憶を。

104期ユミルの「お前の声が聞こえちまった」「お前達の境遇を知っているのも私だけだしな」と同じです。

 

 

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「進撃の巨人」50話より 

 

 エレンが始祖ユミルのもとに行ったのは、このような理由もあってのことだと私は考えています。

 

 

裏切り者

 

 

さて、104期ユミル。

ヒストリアから「裏切り者」と言われていましたね。

あのとき、ヒストリアには分からなかったのでしょう。

ユミルの真意が。

 

 

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「進撃の巨人」51話より

 

 

この「裏切り」という点もまた、エレンとかぶります。

 

 

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「進撃の巨人」105話より

 

 

しかし当然ながら、104期ユミルはヒストリアを裏切ってなどいませんでした。

エレンの始祖パワーを見て、彼女は「壁の中にも未来がある」ことを知ったのです。

そして、手ぶらでは故郷へ帰れないライベルに自分を差し出すことで、ヒストリアもライベルもどちらも救おうとしました。

 

エレンも同じです。

つまり、エレンの裏切りのように感じられる一連の行動もまた、始祖ユミル(ひいてはパラディ島のユミルの民たち)と自分の仲間たちのどちらも守ろうとする行為なのではと思えるわけです。

 

ちなみに。

また余談ですが、後にヒストリアは、104期ユミルの真意がなんとなくでも分かったのではと思います。

これですね↓

 

 

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「進撃の巨人」66話より

 

 

↑の場面の後、ヒストリアの「それが誰だって!どこにいたって!」というセリフが続くわけですが、この「誰だって!どこにいたって!」が、104期ユミルにとってはベルトルト(&ライナー)であり、エレンにとっては始祖ユミルなのではと。

つまり、104期ユミルが自分から離れてライベルに行った意味が分からなかったヒストリアは、ようやくその真意を知り、そしてその思いはエレンにもつながったのだと私は思うのです。

 

 

 

自分のため

 

 

さてさて。

こう見るとエレンも104期ユミルも、仲間のために自分を犠牲にする清らかな人物のように思えますが、進撃の世界は安易にそこに進みません

(こういうところが、進撃の巨人のとても好きなところです)。

 

どういうことか。

結局は、全て自分のためなのです。

 

 

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「進撃の巨人」37話より

 

 

 

エレンが、「俺は自由だ」と唐突に行った場面もそうですよね。

エレンは、ミカサやアルミンに分かって欲しかったのだと思います。

犠牲になっているわけではないということを。

自分ためにやっているということを。

 

 

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「進撃の巨人」112話より

 

 

だからエレンは言ったのです。

ライナーと自分が似ていると。

世界のためではなく、自分のために壁を壊したと告白したライナーに。

 

 

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「進撃の巨人」100話より

 


ちなみに。

この「自分のため」というところで、強烈に思い出される人物がいます。

エルヴィンです。

 

 

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「進撃の巨人」76話より

 

 

このエルヴィンが死に至った過程は、今後のエレンを占う上でとても重要なエピソードだと思うので、今度はこちらにフォーカスしたいと思います。

 

 

エルヴィンは、エレンの前の悪魔

 

 

エレンは今や名実ともに悪魔となりました。

これは、エレンをポジティブにとらえている人々にとっても同じです。

 

 

 

 

 エルヴィンも今のエレンと同じ、悪魔でした。

(壁内)人類のために、決して欠けてはならない悪魔。

それがエルヴィンでした。

 

 

役割には順番があります。

 

 

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「進撃の巨人」56話より

 

 

そう。

壁内人類にとっての悪魔は、エルヴィンからエレンに継がれたのです。

19人でも「人が死にすぎた」と言っていたエレンに。

 

 

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「進撃の巨人」27話より

 

 

リヴァイの決断

 

 

さてさてさて。

悪魔であるところのエルヴィンは、どのように死んだのか。

思い出してみましょう。

 

エルヴィンは、リヴァイの決して合理的とは言えない判断によって死にました。

ではリヴァイは、なぜそんな非合理的な決断をくだしたのか。

心の底からエルヴィンが大切だったからです。

信頼していたからです。

エルヴィンをこれ以上、悪魔にしたくなかったからです。

 

 

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「進撃の巨人」84話より

 

 

リヴァイのこの思いは、決して一方通行ではありません。

エルヴィンもまた、リヴァイを深く信頼していました。

だから言ったのです。

「夢をあきらめて死ね」とリヴァイに言われたとき。

「ありがとう」と。

 

 

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「進撃の巨人」84話より

 

 

そして、今後のエレンとミカサ、アルミンたちの展開もこのようになるのではというのが、現在のところの私の予想です。

 

 

ミカサ、アルミンがエレンをとめる

 

 

ミカサやアルミンたちパラディ島の人間にとって、エレンは「必要不可欠な」人物です。

だってエレンの地ならしがなければ、自分たちは死んでしまうから。

ヒストリアだって家畜のような目に合わなくて済みますしね。

確かに、大陸の人間たちは皆死んでしまうでしょうが。

 

でも。

ミカサやアルミンたちは、エレンを止めに向かうでしょう。

エレンを信じているから。

リヴァイがエルヴィンを信じていたように。

リヴァイがエルヴィンにそうであったように、アルミンたちはもうこれ以上エレンを悪魔にさせない決断をすると思うのです。

それが、どんなに非合理的であったとしても。

 

そして。

エレンもまた、仲間たちを信じているからこそ、「自分のために」突っ走ることができるのです。

突っ走った結果、もしかしたら世界を破滅させてしまうかもしれない。

でも、決してそうはならない。

仲間たちが自分を止めてくれるから。

これが、↓のセリフの意味だと私は思います。

 

 

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「進撃の巨人」100話より

 

 

で。

これこそが、リヴァイが見届けることになるであろう、これまで他者にも己にも突きつけてきた選択の結末なのではないかと思います。

 

 

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「進撃の巨人」28話より

 

 

自分を信じるべきか、仲間を信じるべきか。

結果エレンは、両方を信じたのだと。

 

ちなみに。

もし私の予想の方向性が間違ってなければ、これによってアルミンが生き残ったこと、エルヴィンが死んだことに意味が与えられることになります。

おそらくリヴァイが納得する形で。

 

 

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「進撃の巨人」125話より

 

 

一人一人の選択

 

 

さてさてさてさて……。

ここで疑問が起きるかもしれません。

「エレンの仲間たちが地ならしを止めてしまったら、結局パラディは守られないのちゃうん?」と。

でも、これは逆だと私は思っています。

どういうことか。

「一人一人の選択が世界を変える」ということなのではないかと私は思うわけです。

 

 

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「進撃の巨人」61話より

 

 

ツイッターでも書きましたが、エレンは始祖ユミルに決して命じませんでした。

選択を迫ったのです。

自分の自由な意思に基づいた選択を。

 

 

 

 

始祖ユミルは選択しました。

そして私の予想が正しければ、ミカサやアルミン、ジャン、コニー、みんな選択をします。

名もなき他のユミルの民たちも。

始祖ユミルも、そしてその分身であるユミルの民たちも、皆が選択をするのです。

これがユミルの民の解放です。

心の奴隷からの。

 

そして道はなくなり、ユミルの民はただの人となる。

エレンを止めようとした者たちは、世界の敵ではなくなる。

それが壁内人類であろうが、マーレ人であろうが。

 

こんな流れなのではないかと私は思っています。

 


エレンは眠る

 

 

では肝心のエレンはどうなるか。

ここに関してはまだ揺れているのですが、どうなんだろう、やっぱ「眠る」んじゃないかなと、今のところ思っています。

というのも私の予想が正しければ、エレンはもう十分に自由を堪能したからです。

 

 

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「進撃の巨人」53話より

 

 

無知は不自由だとエレンは言いました。

 

 

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「進撃の巨人」112話より

 

 

エレンは外の世界を実際に歩き、おそらくは始祖の力により世界の記憶をも持ちました。

彼の自由は、もう満たされたのかもなと。

 

104期ユミルは、自由を得て自ら喰われることを選びました。

 

 

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「進撃の巨人」50話より

 

 

エレンもこんな感じになるんじゃないかなと、私は思うわけです(あ、喰われるという意味ではないですよ)。

 

 

エレンとミカサ



エレンとミカサについても、104期ユミルとヒストリアをなぞることができるのではないかと思っています。

ユミルがヒストリアに自由になってほしかったように、エレンもまたミカサに自由になってほしかったのではないでしょうか。

 

 

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「進撃の巨人」40話より

 

 

エレンがミカサに酷い態度をとった背景には、このことがあるのかもなと。

 

あと妄想を続けると、

ミカサの自由=ミカサのアズマビトとしての能力の解放

もあったりしないかなと思っています。

 

 

 

 

今のところ、エレンの地ならしを止める手段が他に思いつかないこともあって、こんな展開を予想した次第です。

 

あと「エレンはいつも遠くにいってしまう」と嘆くミカサが、本当に自由になれたときにふさわしいセリフって「いってらっしゃい、エレン」じゃないかなとも。

そうすれば1話とつながりますしね。

 

 

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「進撃の巨人」45話より

 

 

あ、「いってらっしゃい、エレン」のときに、ミカサはマフラーを巻かず、そしてエレンも涙せずという展開とかだと、もっとアリかもしれませんね。

二人の成長物語にもなるし、新しい形で伏線回収にもできるのかも。

とか。

 

 

最後に

 

 

明日、進撃の巨人の126話が発売となるので、その前にはどうしても間に合わせたいと今回はかなり急ぎ足で書きました。

なので、いつも以上に雑な仕上がりになっているかも(なっていたらすみません)。

 

あと「だから、リヴァイに夢をあきらめて死ねと言われたとき、エルヴィンは『ありがとう』と言ったのだ」と本文に書きましたが、これ違うかもですね。

ライナーの「もう眠りたい。眠らせてくれ」といった心境の方が近いのかもしれません。んー、よく分からない。

まあ書いた後になって思ったので、最後に一応言い訳させておいてください。

 

他にも「エレンは104期の仲間を守ると言いながら、なんでサシャは死んだんや」みたいなところとか、グチャグチャしたまま書いた部分もあるのですが、まあそこら辺もどうぞご愛嬌で流してやってください。

 

ではでは。