【考察】かさなる始祖ユミルとヒストリア【122話までのネタバレあり】
ヒストリアと始祖ユミルの人生はとてもよく似ている。
なので今回は、2人の人生の共通点を挙げてみる。
そして、そこから見える始祖ユミルの気持ちを考察したい。
【目次】
ヒストリアと始祖ユミルの共通点
大人たちに囲まれて殺されそうになる
ヒストリアは、存在そのものが問題となり殺されそうになった。
「進撃の巨人」52話より
始祖ユミルは豚を逃した罪で殺されそうになった。
「進撃の巨人」122話より
相手が利己心の塊の支配者
王もロッド・レイスも、どちらも利己心の塊。
「進撃の巨人」65話より
支配者に命を救われる
ヒストリアは、壁の支配者ロッド・レイスの一声で命を救われた。
「進撃の巨人」52話より
エレンは最初の巨人化により、壁内世界から警戒され殺されそうになった。
始祖ユミルも同様の状況に陥ったことが推測できる。
そしてこのとき、王の一声で命を救われたということも。
(最初の巨人化はうまく自己統制ができない。
よって、始祖ユミルは王の民を殺してしまった可能性もある)
「進撃の巨人」10話より
支配者の道具
支配者たちが命を救ったのは、単に彼らにとって都合の良いものを彼女たちが持っていたから。
いち人間として見ていない。
ヒストリアが持っていたのは、ロッド以外に残った唯一の王家の血。
始祖ユミルが持っていたのは、巨人の力。
命を捨ててでも支配者を喜ばせたかった
ヒストリアは、自殺して完全に屈服してまでロッド・レイスを喜ばせたかった。
その気合がありゃ、自分の運命だって変えられるはずなのに。
「進撃の巨人」40話より
始祖ユミルは、命を捨ててでも王を喜ばせたかった。
その力があれば、自分の運命だって変えられたはずなのに。
「進撃の巨人」122話より
嫌われたくない
ヒストリアは、ロッド・レイスに嫌われたくなかった。
だから彼にとって「(都合の)良い子」であろうとした。
「進撃の巨人」67話より
始祖ユミルは、王に嫌われたくなかった。
だから道の世界に行った後でさえも「(都合の)良い子」であろうとした。
「進撃の巨人」122話より
名前を変える
ヒストリアは、ロッド・レイスによって新しい名前「クリスタ・レンズ」を与えられた。
「進撃の巨人」52話より
始祖ユミルもおそらく、奴隷となった後に改名させられている。
そして改名前の名は「クリスタ」だった可能性が高い。
※
「始祖ユミルの名前がクリスタだった」という考察は、私が思いついたものではなく、YouTubeで考察をされている隣のエルディア人さんの動画によるものです↓
これまでの自分の考察と重ね合わせると、私もこれは可能性が高いと思っています。
「幼くして母親を亡くした」も共通していそう。
あと、動物が友達というところなんかも。
でも、だいたいはこんな感じだと思う。
どうだろう。
ヒストリアと始祖ユミルの人生は、かなり重なっているように私には見える。
始祖ユミルの気持ち
さて。
ヒストリアと始祖ユミルの人生は重なっている。
だったら始祖ユミルの気持ちも推測できるのでは?
こんなふうに↓
「道」の世界に行った後も、始祖ユミルは王に嫌われたくなかった。
王が間違っていないと信じたかった。
でも本当は分かっていた。
エレンの助けにより、始祖ユミルは初めて王に抵抗することを決意した。
ヒストリアのように。
「進撃の巨人」68話より
始祖ユミルは王との別れを決意した。
ヒストリアのように。
「進撃の巨人」67話より
そして。
やはり始祖ユミルは、「ただの人」として見られたかったのだと思う。
「進撃の巨人」65話より
【余談】ミカサとの共通点
ミカサについて。
彼女の人生も、ヒストリアや始祖ユミルと似たところが多い。
ミカサも、大人たちに囲まれて殺されそうになった。
ミカサも、エレンに命を救われた(親を亡くした後に)。
ミカサも、エレンに嫌われたくない。命を捨ててでも。
そして。
エレンも利己心の塊だった。
王やロッド・レイスと同じように。
だからあのときエレンがミカサを救ったのは、あくまで結果に過ぎなかったのだと思う。
エレンにとっては「ミカサを救う<獣の駆除=戦い」であり、ミカサも本当はそこに気づいているのだろう。
— エドノポーは進撃の巨人を考察しています (@edonopoh) February 16, 2021
だから何度も刺し続けるエレンの狂気を思い出す。
そしてエレンもまた、自らの先天性を自覚し、ミカサに作ってしまった自分という柵をなくしたいと考えているのではないか#進撃の巨人考察 pic.twitter.com/avxiWgqivM