「進撃の巨人」の謎が分かった

【a.k.a. 進撃の巨人 ネタバレ考察マガジン】 考察が正しければ、ネタバレになってしまいます。ご注意ください。

【考察】地鳴らしでパラディ島はどうなるのか【138話以降の展開予想】

 

 

62話までさかのぼる。

エルヴィンは壁内クーデターに成功し、王政を転覆させた。

このクーデターと、現在のイェーガー派のパラディ島統治の様子は似ている。

なので本記事も、前記事、前々記事と同様に重なるポイントを挙げ、そこから予想できることを書いていきたい。

 

 

【目次】

 

 

重なる点

 

 

大まかには、中央憲兵とイェーガー派、エルヴィンとエレンが対になっている。

 

 

同じパラディ島の兵士を撃つ

 

 

59話。

アルミンはジャン(仲間)を助けるために、中央憲兵(同じパラディ島の兵士)を撃って殺した。そして罪の意識に苛まれた。

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「進撃の巨人」59話より

 

 

128話。

コニーはアルミン(仲間)を助けるために、ダズ(同じパラディ島の兵士)を撃って殺した。

そして罪の意識に苛まれた。

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「進撃の巨人」128話より

 

 

調査兵団の襲撃

 

 

60話。

調査兵団は中央憲兵を襲撃した。

 

128話。

調査兵団はイェーガー派を襲撃した。

 

 

2人の囮

 

 

59話。

中央憲兵襲撃の際、調査兵団はマルロとヒッチを囮に使った。

 

128話。
イェーガー派襲撃の際、調査兵団はアルミンとコニーを囮に使った。

 

 

調査兵団=裏切り者、反社

 

 

調査兵団は、パラディ島内で反社会的勢力と見なされた。

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「進撃の巨人」61話より

 


調査兵団は、パラディ島内で反社会的勢力と見なされた。

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「進撃の巨人」128話より

 

 

片目

 

 

エルヴィンは右目のみが開いている

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「進撃の巨人」61話より

 

 

エレンは右目のみが開いている

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「進撃の巨人」122話より

 


一部の兵士が命を賭ける

 

 

61話。

ピクシスたち一部の兵士は、命を賭けてクーデターを決意した。

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「進撃の巨人」61話より

 

 

キース・シャーディスの意志を受け継いだスルマたち一部の兵士は、おそらく命を賭けて立ち上がる。

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「進撃の巨人」125話より

 

 

予想できること

 

 

さて。

エルヴィンたちによるクーデターと、現在のイェーガー派のパラディ島統治の展開が重なっていることが分かったと思う。

で。

そのまま重ねると、↓のような可能性が見えてくる。

 

 

人と人類

 

 

壁内クーデターの首謀者であるエルヴィンは、人類よりも人を優先した。

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「進撃の巨人」62話より

 

 

エレンも同じだと思う。

人類よりも人を尊んだと。

 

しかし、クーデター時のエルヴィンと今のエレンには大きな違いがある。

それは「人」の範囲↓

 

今のエレンも「見ている」のだと思う。

皆の選択を。

エルヴィンのように。

 


でも、それは放置ということでは決してない。

始祖ユミルや仲間たちへの接し方などに、エレンの姿勢が表れていると思う。

 

避難民問題

 

 

ウォール・ローゼの避難民からの内戦という問題提起によって、王政の本性はあぶり出された。

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「進撃の巨人」61話より

 


壁が崩壊した今、もちろん同じ問題は起きない。

が。

「避難民」という点で言えば、やはり大陸からパラディ島に多くの難民が押し寄せる可能性は容易に想像がつく。

具体的には分からないが、このような類の問題提起によって、イェーガー派の本心が明らかになる展開があるのではないか。

 

 

マスコミの活躍

 

 

クーデターが成功した大きな要因の1つには、マスコミ(ベルク社)の活躍があった。

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「進撃の巨人」60話より

 


今回もマスコミが大きく活躍するのではないだろうか。

具体的には分からないけれど、クーデター時と同様にイェーガー派の本心を広く伝える展開になるのではないか。

 

 

調査兵団は罪を免れる

 

 

クーデターの成功により、調査兵団の冤罪は晴れ、彼/女らは自由を得た。

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「進撃の巨人」61話より

 

 

地鳴らしを止めようとしているアルミンたちは、イェーガー派が統治権を握るパラディ勢力においては犯罪者という扱いになる。

しかしイェーガー派が倒れることにより、またしても調査兵団は罪を問われない結果になるのではないか。

 

 

一人ひとりの選択がこの世界を変えた

 

 

ハンジは言った。

「一人ひとりの選択がこの世界を変えたんだ」と。

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「進撃の巨人」61話より

 


今回も同じだと思う。

いや、パラディ島に限らず、世界中の個々の選択により世界が変わるのではないかと。

 

 

 

【考察】138話以降の展開が「礼拝堂地下~オルブド区外壁」から予想できる理由【137話までのネタバレあり】

 

 

「礼拝堂地下~オルブド区外壁」と「座標~スラトア要塞」の展開は、とてもよく似ている。

 

「礼拝堂地下~オルブド区外壁」は62話~68話。

エレンとヒストリアがロッド・レイスに連れ去られ、ロッド巨人がヒストリアに斬られる展開が描かれた。

 

「座標~スラトア要塞」は120話~。

エレンとジークが座標に到着し、スラトア要塞で地鳴らしが止まったところまでが、最新137話時点で描かれている。

 

では実際にどのように似ているのか、そしてそこから何が予想できるのかを書いていきたい。

 

 

【目次】

 

 


似ている点(場面)

 

 

※ 

大まかには、「礼拝堂地下と座標」「オルブド区外壁とスラトア要塞」が対になっている。

 


鎖につながれるエレン

 

 

礼拝堂地下で、エレンは鎖につながれた。

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「進撃の巨人」62話より

 

 

座標で、エレンはジークによって鎖につながれた。

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「進撃の巨人」120話より

 

 

グリシャの記憶

 

 

礼拝堂地下で、エレンはグリシャの記憶を見た。

ヒストリアとロッド・レイス(王家の血)に触れられることによって。

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「進撃の巨人」62話より

 


座標で、エレンはグリシャの記憶を見た。

ジーク(王家の血)に触れられることによって。

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「進撃の巨人」120話より

 


「普通」「ただの人」

 

 

礼拝堂地下で、ヒストリアはエレンに普通だと言われ、嬉しかった記憶を思い出した。

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「進撃の巨人」65話より

 


座標で、始祖ユミルはエレンに「ただの人」と言われた。

そして多分、嬉しかった。

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「進撃の巨人」122話より

 

 

この世の終わり

 

 

崩壊した礼拝堂地下を見て、アルミンは「この世の終わりかと思ったよ」と言った。

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「進撃の巨人」67話より

 

 

座標でエレンは「この世を終わらせてやる」と言った。

そして「この世」とは、おそらく道(座標)の世界のこと。

 

 

選択

 

 

オルブド区外壁でヒストリアは、自らの意志によって逃げるか戦うかの選択をした。

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「進撃の巨人」67話より

 

 

座標で始祖ユミルは、自らの意志によって「ここにいるか、終わらせるか(=逃げるか戦うか)」の選択をした。

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「進撃の巨人」122話より

 

 

ロッド・レイス巨人と始祖の巨人

 

 

ロッド・レイス巨人と始祖の巨人はフォルムが似ている。

 

 

故郷が終わる

 

 

俺の育った街が、終わりだ

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「進撃の巨人」68話より

 

 

オニャンコポン「俺の故郷もダメなのか?」

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「進撃の巨人」124話より

 

 

効果のない大砲

 

 

 

 

戦え、戦え(戦え2回)

 

 

戦え、戦え。

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「進撃の巨人」68話より

 

 

戦え、戦え。

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「進撃の巨人」106話より

 

 

※↑の106話の画像は「座標~スラトア要塞」のものではないが、エレンの人生のダイジェスト版という役割も担っているガビが、「戦え、戦え」の代役を果たしている。

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「進撃の巨人」124話より

 

 

大事な人

 

 

エルヴィンは、ロッド・レイス巨人を倒す決め手となる爆発(火薬)の作り方を、「大事な人への贈り物を包装するイメージ」と言った。

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「進撃の巨人」68話より

 

 

始祖の巨人を倒す決め手となるアルミンの爆発。

アルミンは、大事な人=エレンにメッセージを贈った。

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「進撃の巨人」137話より

 

 

吹っ飛ばす

 

 

オルブド区外壁で、エレンはロッド・レイス巨人を吹っ飛ばした。

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「進撃の巨人」68話より

 

 

スラトア要塞で、アルミンは始祖の巨人を吹っ飛ばした。

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「進撃の巨人」137話より

 

 

変化している点もある

 

 

似ている点の他に、変化している点もある。

例えばエレンの鎖。

座標では自らの意志で鎖をちぎっている。

あとグリシャの記憶。

礼拝堂地下でエレンが見たグリシャの記憶は、座標でエレンがジークに言った「まだ親父がオレに食われる所を見てないぞ」に繋がるなどと思っているが、変化点についてはまた改めて触れたい。

 

 

似ている点(人物)

 

 

場面だけではなく、登場人物も対になっている。

 

 

礼拝堂地下と座標の対比

 

 

礼拝堂地下でのヒストリアは、座標での始祖ユミルと対に。

礼拝堂地下でのロッド・レイスは、座標での王(の意志)&ジーク。

エレンはエレンのまま。

 

 

オルブド区とスラトア要塞の対比

 

 

オルブド区でのヒストリアは、スラトア要塞での始祖ユミル&ミカサと対に。

オルブド区でのロッド・レイス巨人は、スラトア要塞での始祖の巨人。

調査兵団は調査兵団のまま。

 

なぜヒストリアと始祖ユミルが対になるのか。

それは両者が重なっているから。

ヒストリアとミカサ、ロッド・レイスと王も同じ理由。

詳しくは別記事をご参照ください↓

 

www.riarebi.net

 

 

予想できること

 

 

さて。

「礼拝堂地下~オルブド区」と「座標~スラトア要塞」の展開が、いかに重なっているか分かったと思う。

で。

そのまま重ねると、↓のような可能性が見えてくる。

 

 

始祖ユミルの王(の意志)との別れ

 

 

礼拝堂地下で、ヒストリアはロッド・レイスに初めて抵抗した。
そしてオルブド区でお別れをした。

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「進撃の巨人」67話より

 

 

同じことが始祖ユミルにも当てはまるのだと思う。
始祖ユミルは、座標で初めて王(の意志)に背き、そしてスラトア要塞でお別れをするのだと。

 

 

被害を抑える

 

 

エルヴィンは避難訓練と称し、オルブド区と周辺住民の被害を最小限に抑えようとした。

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「進撃の巨人」67話より

 


エレンも、地鳴らしの被害ができるだけ小さくなるように配慮していると考えられる。

 

※もしかすると、配慮は大陸のユミルの民へのメッセージのみなのかもしれない。

ただオディハの様子を見る限り、他にも対策を打っているようにも思う。

何にせよ、多くの読者が考えているよりも地鳴らしの被害は小さいのではないかと私は予想している。

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「進撃の巨人」132話より

 

 

ラムジー、ハリル、赤子は助かる

 

 

オルブド区。

「自分が切り札で人類の皆さんはツイていない」と考えるエレンは、3人の子供たちに気づく。

「あの日のオレ達みたいだ」というエレンに、アルミンは「あの日と違うのは、巨人を迎え撃つ兵士が僕らだってことだ」と返す。

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「進撃の巨人」68話より

 

 

地鳴らしによる死(死の間際)が描かれた子供も3人。

ラムジー、ハリル、そして絶望の淵の赤子。

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「進撃の巨人」134話より

 

 

エレンは壁内人類の切り札から、全世界の切り札となった。

そして巨人を迎え撃つのは、やはりアルミンたち。

子供3人は助かるのではないか。

 

赤子はともかくとして、ラムジーとハリルについてはハッキリと死の場面が描かれている(131話)。

しかしこの場面は、今の道ではない古い道の記憶だと私は考察している。

詳しくは別記事をご参照ください↓

 

www.riarebi.net

 

 

エレンは座標に来たことがある

 

 

礼拝堂地下で、エレンは「オレはここに来たことがある」と言った(実際はグリシャの記憶)。

 

今の道ではない古い道の記憶?

過去の始祖の巨人保有者の記憶?

具体的には分からないが、エレンは(記憶という意味も含め)座標に来たことがあるのではないか。

 

 

始祖の巨人は無垢の巨人

 

 

地鳴らしの始祖の巨人をロッド・レイス巨人に照らし合わせると、始祖の巨人も無垢(奇行種)、少なくともロッド・レイス巨人と似た構造になっていると思う。

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「進撃の巨人」67話より

 

 

ミカサが本体を斬る

 

 

ヒストリアは最後、ロッド・レイスの本体を斬った。


同じように、始祖の巨人にとどめを刺すのはミカサではないか。

(もしくは、エレンの頭を斬る可能性もある)←※2021/02/18追記

 

 

ミカサはエレンの記憶を見る

 

 

ロッド・レイスにとどめを刺した瞬間、ヒストリアはロッド・レイスの記憶を見た。


同じことがミカサにも起こる。

ミカサはエレンの記憶を見る。

そして、エレンの思いを知るのではないか。

 

 

ミカサが世界のリーダーとなる

 

 

ヒストリアはロッド・レイスにとどめを刺し、名実ともに王となった。

同様に地鳴らしを止め、始祖の巨人にとどめを刺し、ミカサは世界の求心力になるのではないか。

 

 

エレンはヨロイブラウンに守られる

 

 

礼拝堂地下で、エレンは「ヨロイ ブラウン」を飲むことによって、命を救われた。

 

私は、エレンの本体(意識)は首ではなく胴体にあると思っている。

 

もし私の「エレン胴体説」が正しいのなら、エレンの本体は壁の崩落で潰される危険がある。

しかし礼拝堂地下と同様に、エレンはヨロイブラウン=ライナーに命を救われたのではないか。

 

具体的な可能性としてはこんな感じ↓

  1. ライナーがアニを守ろうとしたことで、結果的にエレンも守られた。
  2. 礼拝堂地下で飲んだ「ヨロイブラウン」のおかげで、エレンは硬質化に成功した。
  3. 剥がれた鎧によって、エレンは守られた(←コレかな)

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「進撃の巨人」124話より

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【考察】かさなる始祖ユミルとヒストリア【122話までのネタバレあり】

 

 

ヒストリアと始祖ユミルの人生はとてもよく似ている。

なので今回は、2人の人生の共通点を挙げてみる。

そして、そこから見える始祖ユミルの気持ちを考察したい。

 

 

【目次】

 

 

ヒストリアと始祖ユミルの共通点

 

 

大人たちに囲まれて殺されそうになる

 

 

ヒストリアは、存在そのものが問題となり殺されそうになった。

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「進撃の巨人」52話より

 

 

始祖ユミルは豚を逃した罪で殺されそうになった。

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「進撃の巨人」122話より

 

 

相手が利己心の塊の支配者

 

 

王もロッド・レイスも、どちらも利己心の塊。

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「進撃の巨人」65話より

 

 

支配者に命を救われる

 

 

ヒストリアは、壁の支配者ロッド・レイスの一声で命を救われた。

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「進撃の巨人」52話より

 

 

エレンは最初の巨人化により、壁内世界から警戒され殺されそうになった。

始祖ユミルも同様の状況に陥ったことが推測できる。

そしてこのとき、王の一声で命を救われたということも。

(最初の巨人化はうまく自己統制ができない。

よって、始祖ユミルは王の民を殺してしまった可能性もある)

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「進撃の巨人」10話より

 

 

支配者の道具

 

 

支配者たちが命を救ったのは、単に彼らにとって都合の良いものを彼女たちが持っていたから。

いち人間として見ていない。

ヒストリアが持っていたのは、ロッド以外に残った唯一の王家の血。

始祖ユミルが持っていたのは、巨人の力。

 

 

命を捨ててでも支配者を喜ばせたかった

 

 

ヒストリアは、自殺して完全に屈服してまでロッド・レイスを喜ばせたかった。

その気合がありゃ、自分の運命だって変えられるはずなのに。

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「進撃の巨人」40話より

 

 

始祖ユミルは、命を捨ててでも王を喜ばせたかった。

その力があれば、自分の運命だって変えられたはずなのに。

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「進撃の巨人」122話より

 

 

嫌われたくない

 

 

ヒストリアは、ロッド・レイスに嫌われたくなかった。

だから彼にとって「(都合の)良い子」であろうとした。

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「進撃の巨人」67話より

 

始祖ユミルは、王に嫌われたくなかった。

だから道の世界に行った後でさえも「(都合の)良い子」であろうとした。

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「進撃の巨人」122話より

 

 

名前を変える

 

 

ヒストリアは、ロッド・レイスによって新しい名前「クリスタ・レンズ」を与えられた。

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「進撃の巨人」52話より 

 

 

始祖ユミルもおそらく、奴隷となった後に改名させられている。

そして改名前の名は「クリスタ」だった可能性が高い。

 

「始祖ユミルの名前がクリスタだった」という考察は、私が思いついたものではなく、YouTubeで考察をされている隣のエルディア人さんの動画によるものです↓

https://t.co/KDyectf19y?amp=1

これまでの自分の考察と重ね合わせると、私もこれは可能性が高いと思っています。

 

 

 

「幼くして母親を亡くした」も共通していそう。

あと、動物が友達というところなんかも。

でも、だいたいはこんな感じだと思う。

どうだろう。

ヒストリアと始祖ユミルの人生は、かなり重なっているように私には見える。

 

 

始祖ユミルの気持ち

 

 

さて。

ヒストリアと始祖ユミルの人生は重なっている。

だったら始祖ユミルの気持ちも推測できるのでは?

こんなふうに↓

 

 

「道」の世界に行った後も、始祖ユミルは王に嫌われたくなかった。

王が間違っていないと信じたかった。

でも本当は分かっていた。

 

エレンの助けにより、始祖ユミルは初めて王に抵抗することを決意した。

ヒストリアのように。

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「進撃の巨人」68話より 

 

 

始祖ユミルは王との別れを決意した。

ヒストリアのように。

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「進撃の巨人」67話より

 

 

そして。
やはり始祖ユミルは、「ただの人」として見られたかったのだと思う。

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「進撃の巨人」65話より 

 

 

【余談】ミカサとの共通点

 

 

ミカサについて。

彼女の人生も、ヒストリアや始祖ユミルと似たところが多い。

 

ミカサも、大人たちに囲まれて殺されそうになった。

ミカサも、エレンに命を救われた(親を亡くした後に)。

ミカサも、エレンに嫌われたくない。命を捨ててでも。

 

そして。

エレンも利己心の塊だった。

王やロッド・レイスと同じように。

だからあのときエレンがミカサを救ったのは、あくまで結果に過ぎなかったのだと思う。

 

 

 

 

 

【考察】「いってらっしゃい、エレン」はミカサの諦め(131話までのネタバレあり)

 

 

 

 

今回の記事の内容は、↑のツイートの具体的な説明になります。

なぜ「いってらっしゃい、エレン」がミカサの諦めの結果と言えるのか。

書いていきたいと思います。

 

今回の記事は、まだ明らかになっていない部分を多く取り扱っていることもあって、他の記事よりもさらに私の想像が入ったものになっています(まあそう言いながら、少なくとも方向性は間違っていないのではと思っていますが)。

予めご了承くださいませ。

 

 

【目次】

 

 

ミカサの「諦め」の場面

 

 

ミカサの「諦め」が出てくる場面は3つあります(他にもあるかも。あればぜひ教えてください)。

とりあえず1つずつ挙げていきますね。

 

 

2巻7話「もう諦めない」

 

 

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「進撃の巨人」7話より

 

 

「もう諦めない」というのは、言い換えれば「諦めた過去がある」ということです。

 

ミカサは何を諦めたのか?

過去にミカサが諦めたシーン……例えば、エレンの母カルラの死の場面なんかは当てはまるかもしれません。

しかし7話を読み返してもらえば分かるとおり、カルラの死では明らかにミカサのセリフと合いません。

 

 

22巻90話「最終的に諦めた」

 

 

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「進撃の巨人」90話より

 

 

アルミンとエルヴィン、どちらに注射を打つべきか。

そのときを振り返ってフロックが言った言葉ですね。

ミカサのリアクションを見ると、「諦め」に対してミカサが強い感情を持っていることがうかがえます。

 

 

ロストガールズ

 

 

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「進撃の巨人 LOST GIRLS」より

 

 

進撃の巨人のスピンオフに、「LOST GIRLS(ロストガールズ)」という作品があります。

スピンオフなので、もちろん差し引いて考えるべきでしょう。

しかし差し引いたとしても、本編の世界観をかなりキッチリと受け継いでいる作品であることには変わりはないと私は考えています。

少なくとも、本編を理解する上でのヒントとして見ることはできるのではないかと。

 

 

ミカサの「諦め」の場面から分かること

 

 

ということで、上↑の3つの場面から分かったことが↓です。

 

  • ミカサには諦めた過去があるということ。
  • ミカサは「諦め」に対して強い感情を抱いているということ。

 

そしてロストガールズの「世界を敵に回す行為だったとしても、行かせるべきじゃなかった…諦めるべきじゃなかった」を、ヒントとしてここに加えたいと考えています。

 

さて。

この3つはどう結びつくのでしょうか。

私はあれやこれやと考えてみました。

が。

しっくりくるシナリオは1つしかありませんでした(なので、他にあれば教えてください)。

それが「いってらっしゃい、エレン」です。

 

 

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「進撃の巨人」1話より

 

 

ということで、↑の3つを結びつける私の想像を書いていきたいと思います。

 


【前提】「今の道」があれば「今じゃない道」もある

 


まず前提として押さえておきたいポイントがあります。

今の道」というやつです。

 

 

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「進撃の巨人」120話より

 

 

このときのエレンの言葉から分かること。

それは「今じゃない道(古い道)があった」ということです。

 

長くなりそうなのでここでは詳しく説明しませんが、今じゃない古い道には、グリシャがレイス家を皆殺しにしたり、ジークがグリシャの愛を感じる展開などは恐らくなかったのでしょう。

 

で。

この今じゃない古い道。

実はすでに作中に描かれていると私は思っているのです。

それが131話。エレンが地鳴らしをしながら「自由だ」と叫ぶ回です。

 

ちなみに「今の道って何?」ということについては、↓に私の考えをまとめているので、ぜひご参照ください。

 

【補足】そもそも「今の道」って何?

 

 

今じゃない道で何があったか

 

 

「131話の地鳴らしが、なぜ今の道ではない古い道だと言えるか」については過去記事↓をご参照いただくとして、ここでは「131話の子供エレンは、今の道ではない古い道のエレン」であることが正しいものとして話を進めさせてください。

 

 

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131話のエレンの「自由」は、エレンが昔から持っていたものと何も変わっていません。

「エレンの自由」 = 「自分を不自由にするものを排除すること」

です。

そんなエレンにとって、究極の場所があります。

座標です。

 

想像してみてください。

座標には、エレンを不自由にするものは何もありません。

炎の水、氷の大地、砂の雪原……座標では何でも作ることができます(まあ、エレンがそれらを本当に必要としているかどうかは別として)。

 

 

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「進撃の巨人」120話より

 

 

131話で、少年エレンは座標にいました。

「エレンはあのまま座標に居座るのではないか」

私はそう考えています。

 

事実。

北欧神話によると、最終的には2人の人間が新しい世界で暮らしていくとのこと(私は読んでいないので、完全に受け売りですが)。

 

 

 

 

さらに。

「北欧神話を知っていれば、3割ネタバレしているようなものだ」と作者の諫山創さんがおっしゃったことがあるらしいのです。

 

今じゃない古い道で座標にいるのは、エレンとミカサ。

これが北欧神話でいう2人なのではないかと私は考えています(始祖ユミルがどうなっているかについてはまだ考えが定まっていないので、すみません、ここでは触れません)。

 

ミカサの願いはただ1つだけ。

エレンのそばにいることです。

言うまでもなく、座標ならミカサはずっとエレンと一緒にいることができますよね。

知性巨人を持つエレンの寿命は限られています。

しかし座標なら寿命は永遠。始祖ユミルを見れば、少なくとも二千年以上は暮らしていけることが分かっています。

エレンだけでなく、ミカサにとっても座標は理想の地。

2人にとってまさに、座標は天国なのです。

 

と、ここで天国というワードを出しました。

これには理由があります。

諫山さんのこの言葉です↓

 

 

 

 

↑の言葉。

エレンにピッタリだと私は思うのです。

なぜそう思うのか。

「エレンにとっての自由」を考察することで、回答に近づきたいと思います。

 

 

エレンは地獄の自由を望んだ

 

 

エレンの考える自由。

それは先ほど書いたとおり「自分を不自由にするものの排除」です。

でも、はたしてコレは自由と言えるのでしょうか。

 

あ、いや、問いが悪いですね。

ここで私は「真の自由とは何か」みたいな議論をしたいわけではありません。

人の価値観は様々ですしね。

しかし、エレンが最終的に求めた自由は「自分を不自由にするものの排除」ではない

私はそう言い切れると考えています。

 

なぜか?

それはエレンがライナーに語った「海の外も壁の中も同じ」という言葉があるからです。

 

 

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「進撃の巨人」100話より

 

 

「自分を不自由にするものの排除」というのは、言うまでもなく、自分の外側のものを排除し続けるということです。

それはうっとうしい壁だったり、海の外の人間たちだったりします。

しかしエレンのこの言葉から分かるのは、「エレンが外だと思っていたものは、実は外ではなかった」ということです。

外のものを排除し続けても変わらない。

なぜならエレンの求める自由は、エレンの外ではなく中にあるのだから。

 

こんなシーンがありました↓

 

 

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「進撃の巨人」124話より

 

 

ガビというキャラクターは明らかに「エレンの成長のダイジェスト版」という役割も果たしています。

そのガビが行き着いた答え。

それが「悪魔は外ではなく中にいる」です。

 

つまり。

自分の外側に自由を求め続ける131話の子供エレンは、進撃の物語においては「自由に囚われた奴隷」と解釈することができるということです。

奴隷エレンが「自分は自由だ」と勘違いしながら座標(天国)で暮らし、(何がきっかけかはさておき)自分が奴隷であることに気づいたということです。

だからエレンは地獄の自由を望んだのです。

 

先ほどの諫山さんの発言を、もう一度引用させてください。

 

 

 

 

どうでしょう。

ピッタリ当てはまると思いませんか。

 

そして。

ミカサはそんなエレンを止めることができなかった。

エレンが座標(天国)から出るのを止めることができなかった。諦めた。

これが、ミカサの胸に強く刻まれている「諦め」です。

それが「いってらっしゃい、エレン」です。

 

 

という感じでだいぶ勢いよく書いてしまいましたが、もちろんこれらは私の想像に過ぎません。

ですがこのように考えれば、先ほどのロストガールズでのミカサの言葉もしっくりくることが分かります↓

 

「世界を敵に回す行為だったとしても、行かせるべきじゃなかった…諦めるべきじゃなかった」

 

もしどうにかミカサがエレンを止めることが叶えば、ミカサは座標でエレンとずっと一緒にいることができます。

しかし地上には、キレイに地鳴らしされてしまった世界が横たわっている。

この地鳴らしが完了した世界を良しとすることは、まさに「世界を敵に回す行為」でしょう。

 

さらに。

もし私の想像の方向性が合っているのであれば、エレンは104期ユミルや始祖ユミルと似た人生をたどることにもなります。

 

 

 

 

奴隷だったことに気づいたエレンが願った自由。

それが1話のエレンに届いたという流れです。

 

このような意味でも、私の考えるシナリオが想像に過ぎないと分かりつつ、それでも可能性は十分にあるのではないかと期待している次第です。

 

 

肝心なポイントを忘れていた

 

 

本記事をほぼ書き終わった後に気づいてしまいました。

知性巨人持ちでもない1話のエレンが、なぜ未来の記憶を見ることができたか」というポイントをすっかり飛ばしてしまっていたことに。

 

ということで記事を書いた後になってアタフタしていたのですが、アタフタ中に思い出したことがあって、それは「確かアニメの方で、原作にはないファルコのセリフ(立体機動が……)があったと話題になっていたな」ということです。

というわけで、これまでアニメをほぼ全く観てこなかった私ですが、ここに来てようやく手を出してみました。

このシーンですね↓

 

 

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「進撃の巨人」The Final Season 60話より

 

 

色んな説があるようで、これが未来の記憶と決定しているわけではありません。

ただもしこれが未来の記憶であり、ファルコがこういう感じで記憶を見ることができたのなら、当然1話のエレンも可能性があると考えて良いのではないでしょうか。

 

というかむしろ「1話のエレンがなぜ未来の記憶を見ることができたのか」のロジックを早めに埋めるために、あえてアニメではファルコのこのシーンを追加したのではとさえ妄想してしまいました。

もっとも、ここまでいくと完全に素人の穿った見方なんでしょうけど。

まあ何はともあれ、アニメもやはり面白かったです。

まだ60話しか観れていませんが、今後ぜひ続きを観たいと思った次第です。

 

 

最後に言い訳 

 

 

毎度毎度、記事を書いている途中で色んな迷いが出てくるのですが、今回もご多分に漏れず……。

一番迷ったのは「エレンとミカサが座標で暮らす」というところでした。

地鳴らしが完了すれば、地上は座標みたいな何もない世界になるわけなので、別に座標じゃなくても普通に地上で生活しているかもななどと思ったりもしています。

他にも迷ったところがあった気もしていますが、忘れてしまいました。

なのでまた何かあれば、言い訳を追加していきたいと思っています。

 

※追記(2021/01/18)

↑の「エレンとミカサが座標で暮らす」の箇所ですが、ミカサが子供姿というところがポイントですね。

前に自分でツイートしておきながら、記事作成中すっかり忘れてしまっていました。

追記させてください。

 

 

 

 

 

 

 

【考察】ラムジーは生きている

 

 

今回の記事は、過去記事に書いた内容をタイトルに合わせて編集しただけのものです。

なのでタイトルをご覧になって「あれ、これエドノポーが前から言うてるやつやん」と思われた方は、読んでくださっても時間の無駄になってしまうかもしれません。

予めご了承くださいませ。

 

ということで、

なぜラムジーは(今の道では)生きている

と考察できるのかを書いていきたいと思います。

 

 

【目次】

 

 

ラムジー死亡の地鳴らしは今の道ではない

 

 

131話にはラムジーが地鳴らしによって死亡する姿が描かれています。

しかし私は、この131話の地鳴らしは今の道の記憶ではないと考えています。

そう考える理由については、以前別の記事に書きましたのでご参照くださいませ↓

 

 

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ラムジー生存=エレンが運命を乗り越えた証拠となる

 

 

先ほど、ラムジー死亡の地鳴らしは今の道ではないと書きました。

この考察が正しいとして。

ではなぜ、この場面が描かれる必要があったか。

ラムジーが地鳴らしで死ぬこと自体が、エレンにとっての運命だったからです。

 

エレンにとっての運命とはもちろん、「未来の記憶」です。

131話ではラムジーが地鳴らし被害に合うともに、未来の記憶によってエレンが悩み、未来の記憶に屈する姿が描かれています↓

 

 

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「進撃の巨人」131話より

 

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「進撃の巨人」131話より

 

 

しかしご存知のとおり、進撃の巨人の物語にとって「運命を乗り越える」はとても重要なテーマの1つと言えます。

それは、自由の体現者である104期ユミルの「運命なんてねぇんだと立証してやる」など様々な形で描かれてきました。

 

 

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「進撃の巨人」40話より

 

 

だから、主人公エレンにとっても当然この「運命を乗り越える」というテーマが当てはまる。

そして(古い道では)地鳴らしによって死んだはずのラムジーが、(今の道では)生きているということは、エレンが未来を変え運命を乗り越えたことの何よりの証拠になるという考え方です。

この辺については、別記事にも書いていますのでぜひご参照ください

 

 

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余談ですが、進撃の巨人は結末まであと残りわずかとのことです↓

 

 

 

 

であればなおさら、ラムジーの部分が使われる可能性は高い。

そう私は考察しています。

 

 

【補足】そもそも「今の道」って何?

 

 

本記事では「今の道」という言葉を普通に使ってきました。

ですが「今の道って何?」と思われた方もいらっしゃるかもしれません。

今の道とはエレンの↓のセリフからとった言葉です。

 

 

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「進撃の巨人」121話より

 

 

このときエレンは、本当は別の未来(私は勝手にこれを「古い道」とよんでいます)があったけれど、ジークが自分を記憶の旅につれていってくれたおかげで未来が変わって今の道ができたと言っています。

 

つまりこういうことだと思います。

 

例えば未来のエレンが記憶Aをグリシャに見せる(ジークの言う「都合の良い記憶」)

↓↓↓

グリシャを通して過去のエレンが未来の記憶Aを見る

↓↓↓

過去のエレンが未来の記憶Aを変えようと努力する

↓↓↓
結果、記憶Aが記憶Bに塗り替わって「今の道」になる(記憶Aは古い道になる)

 

↑を繰り返せば、記憶上の無限の平行世界が出来上がる。

つまりエレンは自らが諦めず進み続けることができれば、いつか自分の目指す未来が叶う可能性がある。

しかし未来を変えようとすれば、本来はなかったはずの犠牲を生み出すことにもなる。

そしてこのことをエレン自身は多分分かっていて、だから↓のような言葉がエレンの口から出てきたのだと感じる次第です。

 

 

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「進撃の巨人」97話より